『南方熊楠と蛇の博物誌―ツチノコからコブラ、ウガという怪蛇まで』志村真幸(編著)

 

『南方熊楠と蛇の博物誌―ツチノコからコブラ、ウガという怪蛇まで』志村真幸(編著)

発行:三弥井書店
A5判/ 328ページ
初版年月日:2025年11月26日
ISBN:978-4-8382-3433-2
価格:2,900円+税 

ツチノコと『十二支考』から、熊楠と蛇との関係を明らかにする。
昭和天皇にご進講した「ウガ」とは何だったのか。
熊楠はロンドンで本当に蛇を食べたのか。
熊楠自身が描いたツチノコ・毒蛇・大蛇の図を収録。
構想メモである「腹稿」を解読し、最後の謎の扉を開く。

【目次】
第1章 熊楠と蛇  志村真幸

第2章 蛇と結婚すること、蛇を食べること  志村真幸
 熊楠の話は長く、蛇もまた長い
 「蛇に関する民俗と伝説」
 熊楠の民俗学の方法論―ひとに化ける蛇、蛇に化けるひと
 熊楠のもとに集まる蛇たち
 蛇を食べる
 紀南のハビなるもの

第3章 蛇の腹稿―「南方熊楠の腹稿」論序説  岸本昌也
 はじめに
 熊楠と「腹稿」
 蛇の腹稿
 腹稿から完成稿へ
 おわりに

第4章 「幻」の蛇の図  志村真幸
 収録されなかった蛇たち
 蛇の図や写真をどのように選んだか

第5章 『十二支考』現代語訳の試み―「蛇に関する民俗と伝説」の冒頭部分 南方熊楠著・松居竜五註
 発端
 「ヘビ」という名について
 中国人の見たニシキヘビ/マルコ・ポーロが記録したのは「ワニ」か? 「ヘビ」か?
 ヘビの種類と信仰
 アイルランドにヘビはいない
 どこまで大きくなるのか?

第6章 ツチノコの正体に迫る―熊楠と柳田国男の差と民俗学の行方  志村真幸
 ツチノコと野槌
 野槌への疑いとニホンオオカミ
 河童と山人
 柳田国男とツチノコ

第7章 ツチノコで地域づくり三六年  野崎和生
 はじめに
 WANTED! ツチノコ
 探検隊は総勢二三〇人
 ツチノコ共和国建国
 共和国王宮とツチノコ大学
 ツチノコ共和国の活動
 ミニ独立国国際連合
 ロゴマーク誕生
 ホームページの開設
 一般社団法人ツチノコパークの誕生
 最後に……

第8章 「縁」を結ぶ雑誌、「蛇」でつながる在野の「知」  神川隆
  ―南方熊楠と佐々木喜善、尾佐竹猛、川口孫治郎の交流から
 はじめに
 民俗学史の再検討―小さな雑誌と同好者・研究者ネットワーク
 「蛇に関する民俗と伝説」と雑誌、同好者・研究者ネットワーク
 熊楠と佐々木喜善―「蛇」でつながる交流
 熊楠と尾佐竹猛―「蛇に関する民俗と伝説」を起点として
 熊楠と川口孫治郎―『郷土研究』が結んだ「縁」
 熊楠と川口の「野槌」考察
 おわりに―熊楠と「知」のネットワークのその後

第9章 「ウガ」と呼ばれるウミヘビ―使者・供物・妖怪  三村宜敬
 はじめに
 ウガの生態と研究過程
 南方熊楠によるウガの入手と観察
 ウガ標本の調査
 ウガと宇賀神
 供物としてのセグロウミヘビ
 ウガは霊魚か妖怪か―ウガの新解釈
 おわりに

第10章 南方熊楠の生活と研究―「蛇に関する民俗と伝説」をめぐって  平川恵実子
 はじめに
 青年期の熊楠と蛇
 帰国後の採集
 田辺の暮らしにおける妻と蛇の日々
 子供達との時間
 蛇をめぐる地域の人々との関係
 蛇との日常と研究
 蛇と亀
 おわりに

第11章 南方熊楠の帽蛇観  松下恵子
  ―ロンドン動物園を介した知的交流
 はじめに
 南方熊楠と帽蛇の世界
 ロンドン動物園と異文化交流
 南方熊楠の学問スタイル
 おわりに

物語のなかの南方熊楠
 南方熊楠を扱った児童書について 一條宣好
 星野之宣「宗像教授」シリーズ 一條宣好
 佐藤春夫『近代神仙譚』 千本英史
 水木しげる『猫楠 南方熊楠の生涯』 大原智
 阿井景子『花千日の紅なく 南方熊楠と妻』 広川英一郎
 中上健次『紀州 木の国・根の国物語』 辻晶子
 江戸川乱歩『緑衣の鬼』 安田忠典
 画・内田春菊 原作・山内基穀『クマグスのミナカテラ』 杉浦圭祐
 桐島襲『風のクロニクル』 千本英史
 東郷隆『名探偵クマグスの冒険』 伊藤慎吾
 大江健三郎『燃えあがる緑の木―第三部 大いなる日に―』 一條宣好
 水曜日のカンパネラ「南方熊楠」 松下恵子
 原作・片岡祥三 作画・つるんづマリー『粘菌ロンと楠公少年』 唐澤太輔
 神坂次郎『縛られた巨人―南方熊楠の生涯―』 杉浦圭祐
 北原尚彦『霧幻帝都』 田村義也
 井沢元彦『猿丸幻視行』 一條宣好
 ヤマタケガイコツ『社会科学研究会活動報告』 伊藤慎吾

あとがき

>>三弥井書店

アンサンブル九条山 第17回定期公演 スペクトル、その先へ ジャン=リュック・エルヴェを迎えて

 

アンサンブル九条山 第17回定期公演
スペクトル、その先へ ジャン=リュック・エルヴェを迎えて

日時:2025年11月30日(日)  16:00開演(15:30開場)
会場:高槻城公園芸術文化劇場 太陽ファルマテックホール

●プログラム
ジェローム・コンビエ:石の煙 
フルート、クラリネット、ピアノ、チェロのための《日本初演》 
Jérôme Combier (1970-) : Fumo di pietra (2019) pour flûte, clarinette, piano et violoncelle 

ジャン=リュック・エルヴェ:#4(…音は廻(めぐ)る) 
フルートとエレクトロニクスのための《日本初演》
Jean-Luc Hervé (1960-) : #4 (…les sons tournent) (2019) pour flûte basse et électronique 

トリスタン・ミュライユ:沈みゆく太陽の13の色 
5つの楽器のための 
Tristan Murail (1947-) : Treize couleurs du soleil couchant (1978) pour 5 instruments 

ジャン=リュック・エルヴェ:四方の草木も靡くかと 
《アンサンブル九条山委嘱作品 : 世界初演》 
Jean-Luc Hervé (1960-) : ︎Toutes les herbes semblent frissonner (2025 / commande par l’Ensemble Kujoyama ; Création mondiale) pour 7 musiciens et électronique 

サミール・アマルッシュ:エクスポジション I 
クラリネット・ソロのための《日本初演》 
Samir Amarouch (1991-) : Exposition I (2024) pour clarinette 

ジェラール・グリゼー:タレア 
フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための 
Gérard Grisey (1946-1998) : Talea (1985-1986) ou la machine et les herbes folles pour flûte, clarinette, violon, violoncelle et piano

※曲目・曲順は変更となる場合がございます。

指揮 夏田昌和 / Masakazu Natsuda
作曲・電子音響  ジャン=リュック・エルヴェ / Jean-Luc Hervé
 

アンサンブル九条山
 太田真紀(ソプラノ)
 若林かをり(フルート)
 上田希(クラリネット)
 石上真由子(ヴァイオリン)
 福富祥子(チェロ)
 畑中明香(打楽器)
 森本ゆり(ピアノ)
 牛山泰良(電子音響*ゲスト)

チケット料金
一般 前売¥4000(当日¥4500)
学生 前売¥1000( 当日¥1500)

アンサンブル九条山公式予約フォーム

主催:アンサンブル九条山
共催:高槻城公園芸術文化劇場
後援:ヴィラ九条山
助成:笹川日仏財団、大阪府芸術文化振興補助金事業、フランシス&ミカ・サラベール財団
作品提供:Émilie Brout & Maxime Marion, A Truly Shared Love, 2021
※このコンサートはサントリー芸術財団佐治敬三賞推薦コンサートです。 
※本公演はフランシス&ミカ・サラベール財団の助成を受けています。 

 指揮 ● 夏田昌和 / Masakazu Natsuda
東京藝術大学大学院修了後、パリ国立高等音楽院にてG.グリゼーに作曲、J.S.ベローに指揮を学び、審査員全員一致の首席一等賞を得て同院作曲科を卒業。
芥川作曲賞や出光音楽賞、Fundaçao Oriente国際指揮者コンクール第3位など、作曲と指揮の両分野での受賞や入賞、入選多数。
作品は世界各地の様々な音楽祭や演奏会にて紹介されている。
指揮者としてはグリゼーの「Vortex Temporum」と「境界を超えるための4つの歌」、ライヒの「Tehillim」といった大作の日本初演や海外現代作品の紹介、邦人作品の初演やCD録音に積極的に携わっており、現在までにその数は170曲を超える。
ここ数年ではアイヴズ「交響曲第4番」(2022年、タクティカート・オーケストラ)やメシアン「トゥーランガリラ交響曲」(2024年、アンサンブル・ヴェネラ)の指揮、芸術監督を務めた第6回両国アートフェスティバル(2021年)、神奈川県民ホール主催「C×C 夏田昌和×アルノルト・シェーンベルク」(2024年)、東京都交響楽団定期演奏会における「重力波」再演(2025年)といった公演が大きな話題を呼んだ。
アンサンブル九条山への客演は2023年以来の2度目となる。 
www.artandmedia.com/artists/masakazu-natsuda/

作曲・電子音響 ● ジャン=リュック・エルヴェ / Jean-Luc Hervé
パリ国立高等音楽院にて作曲をジェラール・グリゼーに師事、一等賞を得て卒業。
美学に関する博士論文とIRCAMでの研究は、自身の作曲技法についても深い洞察を与える事となる。
2001年美学的側面で大きな衝撃を受けたヴィラ九条山(フランス政府によるアーティスト・イン・レジデンス)での滞在が、その後の創作を方向付ける決定的な転機となった。
1997年オーケストラ作品 “Ciel” がゴッフレード・ペトラッシ賞を受賞。
2003年ドイツ学術交流会より招かれベルリンに滞在。
2枚のCDがシャルル・クロ・アカデミーより le coup de cœur 賞を受賞。
2004年、ティエリー・ブロンドー、オリヴィエ・シュネレールと共にl’ initiative Biotop(e)を設立。
彼の作品はアンサンブル・アンテルコンテンボラン、クール・シルキュイ、コントルシャン、ミュジーク・ファブリーク、KNMベルリン、ディベルティメント、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、トスカーナ交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団などにより演奏されている。
現在の活動の一環として、意外性のある場所でのインスタレーション・コンサートにも取り組んでいる。
現在、ロワイヨモン地方音楽院ならびにブローニュ・ビヤンクール地方音楽院教授。
楽譜はツェルボーニ社(イタリア)より出版されている。

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