『南方熊楠の生物曼荼羅 生きとし生けるものへの視線』志村真幸(編著)

『南方熊楠の生物曼荼羅 生きとし生けるものへの視線』志村真幸(編著)

発行:三弥井書店
A5判/ 326ページ
初版年月日:2024年02月26日
ISBN:978-4-8382-3414-1  
価格:2,800円+税

「最後の博物学者」、「知の巨人」、そして…
「エコロジーの先駆者」南方熊楠

閉塞するアカデミズムから離脱、
多様性、開放性、自由、楽しさを源とした
熊楠の「生物の世界」への探求を解き明かす

【目次】
志村真幸「南方熊楠への招待状」
安田忠典「自由ミナカタ学」
田村義也「「南方二書」と紀南の神社林」
土永知子「「南方二書」と紀伊半島の森林の現在」
三村宜敬「神社合祀反対運動と継承される獅子舞-南方熊楠と上富田の神社」
末木文美士「蟻のマンダラ-高山寺蔵新出土宜法龍宛南方熊楠書簡一通」
松居竜五「けものたちへの視線-世界の動物園・博物館をめぐる旅」
細矢剛「熊楠と菌類図譜」
吉村太郎「南方熊楠コレクション-エコロジストとしての視点を探る」
郷間秀夫「南方熊楠と同時代の生物学者たち」
志村真幸「絶滅に抗う方法-オオカミと「地域絶滅」という問題」

「物語のなかの南方熊楠」
雲藤等 中山太郎「私の知ってゐる南方熊楠氏」
郷間秀夫 水木しげる『猫楠 南方熊楠の生涯』
巽孝之 柴田勝家『ヒト夜の永い夢』
一條宣好 森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』
三村宜敬 内田春菊・山村基毅『クマグスのミナカテラ』
志村真幸 辻真先『超人探偵 南方熊楠』
千本英史 江戸川乱歩『緑衣の鬼』
一條宣好 草山万兎・松本大洋『ドエクル探検隊』
橋爪博幸 鳥飼否宇『異界』
松下恵子 山田風太郎『明治波濤歌 上』
平川恵実子 大島安希子『亀のジョンソン』
唐澤太輔 池田将『映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風』
杉浦圭祐 宇多喜代子『記憶』
志村真幸 岸大武郎『てんぎゃん-南方熊楠伝』

>>三弥井書店

鍵井保秀 SPRING JAZZ

 

鍵井保秀 SPRING JAZZ

会場:ギャラリー58
会期:2024年3月4日(月)~3月9日(土)
12:00〜19:00(最終日は17:00まで)

>>ギャラリー58

塩賀史子展 彼方の庭 -遠のひとつぶ-

 

塩賀史子展 彼方の庭 -遠のひとつぶ-

会場:galerie16
会期:2024年2月27日(火)~3月9日(土)12:00〜18:00
休廊日:月曜

>>galerie16

 

キャラバン隊美術部第7回展覧会 かなもりゆうこ「徴/幻」

 

キャラバン隊美術部第7回展覧会
「徴 シルシ / 幻 マボロシ」
かなもりゆうこ

会場: 東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル5階
    502号 Gallery Camellia  + 511号 Gallery Nayuta
   (2会場同時開催)
会期:2024年2月5日(月)~2月27日(火)
   12:00-19:00(水曜日休廊)

企画・主催
展覧会企画・主催/キャラバン隊美術部

 

 

温度と湿度

温度と湿度
写真、イラスト、詩、インスタレーション、短歌の展示

会場:京都精華大学ギャラリーTerra-S
会期:2024年1月26日(金)~1月31日(水)
   11:00~18:00 日曜日休場・入場無料 

主催:吉田優夏
参加作家:吉田優夏、向井彩夏、無度、平岡真生

パフォーマンス:
本展参加作家の平岡真生が下記のスケジュールでパフォーマンスを行います。
1月26日(金)13:00–18:00
1月27日(土)11:00–18:00
1月29日(月)–1/31(水)不定期に実施

>>京都精華大学ギャラリーTerra-S

シーソー See-Saw 藤川 奈苗

シーソー See-Saw 藤川 奈苗 Nanae Fujikawa

今回の藤川奈苗の新作を見て、彼女は今大きく生まれ変わろうとしているのだと私には思えて仕方ない。そこで、語弊があることを厭わず、新しい藤川を「アンチ-ウロボロス派」(筆者造語)の画家であると定義づけてみたい。

以前の藤川であれば、古代の古墳の壁に描かれた龍神のごとく、ウロボロス(註)的であり、天も地もなく、始まりも終わりもない、「完全」な形状と色彩による調和を目指していたのかもしれない。(事実彼女は、両親の都合で高校生の時期に奈良に住み始めたのだが、すぐ近くには大きな古墳があった。彼女は古墳の内部に描かれているであろう壁画を夢想し、それをモチーフに絵を描き始めている)

しかし新作において彼女は、それまで彼女を覆っていた呪縛を自ら剥ぎ取り、満身創痍の肉体をあえて公衆に曝け出そうとしているかに見える。これまでの自身の画風を根こそぎ裏切り、自分で自分の尾を噛みちぎり血を流す大蛇のように見えなくもない。しかし、そのほとばしる血は測り知れないエネルギーを生み出す泉でもある。

抽象でもなく、具象でもない、カテゴリーに当てはめられることを拒絶し、彼女は奔放なストロークとフィギュラティブなモチーフでアンチ-ウロボロス派という狼煙を挙げた。帰路を約束された安全な旅をやめ、彼女は切符を持たない旅人として新たな出発点に立とうとしているのかもしれない。

註)ウロボロス(古代ギリシア語: ουροβóρος)は、古代の象徴の1つで、己の尾を噛んで環となったヘビもしくは竜を図案化したもの。ヘビがみずからの尾を食むことで、始まりも終わりも無い完全なものとしての象徴的意味が備わった。循環性(悪循環・永劫回帰)、永続性(永遠・円運動・死と再生・破壊と創造)、始原性(宇宙の根源)、無限性(不老不死)、完全性(全知全能)など、意味するものは広く、多くの文化・宗教において用いられてきた。wikipwdiaからの抜粋
テキスト:Gallery OUT of PLACE 野村ヨシノリ 2023年12月


ステートメント
日常の中で、心に響く色や線をもとに、画布の上に描いたり消したりを繰り返し、何度も色を重ねて制作してきた。
そうした中で毎回画面上に記号のようなかたち(モチーフ)が、意識的なのか無意識なのか現れては消え、消えては現れる。
それらは作品を完成させるための道しるべのようなものであり、中には最後は消されて痕跡しか残らないものもある。
今回、その自分の中にある馴染んだモチーフ、-子どもの頃遊んだ公園のジャングルジムのようなもの-を最後まで消すことなく描きたくなった。
みえたりみえなくなったり、シーソー(See-Saw)のように、過去の面影と未来での再会との間で揺れ動きながら、今を忘れない、私はそれを刻む。
文:藤川奈苗 2023年11月

会場:Gallery OUT of PLACE
会期:2024年1月12日(金)~2月11日(日)

木~日 12:00~19:00開廊 ※月・火・水休廊

アーティストトーク+レセプションパーティ
1月13日(土)18:00~19:30
作家全員が在廊しトークに参加します。ぜひご来場ください。
入場無料

>> Gallery OUT of PLACE
 

「MANGAのはじまり−有楽社と『東京パック』」展

 

「MANGAのはじまり−有楽社と『東京パック』」展

便利堂本社に併設された〈コロタイプギャラリー〉では、便利堂創業者・中村弥二郎が明治36年(1903)に東京で興したユニークな出版社「有楽社」の創立120周年を記念して、同社が刊行した近代漫画の嚆矢『東京パック』(第1次東京パック 全227冊)や初公開の有楽社関係資料を展示します。

また、特別展示として、集英社マンガアートヘリテージ(The Millenniumシリーズ)より、2022年に便利堂コロタイプ工房で制作したコロタイプ作品《久保帯人「BLEACH/黒衣少年図」》の里帰り展示を行います。漫画からマンガ、そしてMANGAへ。そのはじまりと未来への継承をつなぐ展示をぜひお楽しみください。

会場:便利堂コロタイプギャラリー
   京都市中京区新町通竹屋町下ル弁財天町302
会期:2023年11月27日(月)~2024年3月23日(土)
開廊:10:00~2:00 / 13:00~17:00
休廊:日・祝・年末年始

>>便利堂

アンサンブル九条山 第14回定期公演 The pond's moon

アンサンブル九条山 第14回定期公演 The pond's moon

アンサンブル九条山コンサートvol.14
スタンフォード大学共同プロジェクト《日本公演》

日時:2023年11月13日(月)  19:00開演(18:30開場)
会場:ロームシアター京都 ノースホール

●プログラム

リディア・ゲダート Lydia Goedert
やさしく《Softly》(2022)sop, fl, cl, vn, vc, perc, pf  

馬場法子 Noriko Baba
シオサイ《tumulte des flots》(2012) vn, vc, pf

ジェニー・ション Jenny Xiong
3つの俳句 《Three Haiku》(2022)sop, fl, cl, vn, vc, perc, pf  

ザック・ドュルキン Zac Dulkin  
ハーシュフィールド 《Hirshfield》(2022)sop, fl, cl, vn, vc, perc, pf

フランソワ・ローズ  François Rose
池に映る月《The Pond’s Moon》(2020)fl, cl, vn, vc, perc, pf

*プログラムは変更になる場合があります

出演
アンサンブル九条山
Fl:若林かをり Cl: 上⽥希 Vn: 石上真由子 Vc: 福富祥子  
Pf: 森本ゆり Sop: 太田真紀  Perc: 畑中明香

全席自由
一般4,000 円(当日4,500 円)
学生1,000 円(当日1,500 円)

チケット取扱:
チケットぴあ【Pコード:252-293】

お問い合わせ:アンサンブル九条山

アンサンブル九条山
2010年ヴィラ九条山レジデントであったヴァレリオ・サニカンドロにより設立された現代音楽アンサンブル。
国内外でキャリアを積み、ソリストとしても広く活動する現代音楽のスペシャリスト達で構成されている。
2015年より演奏家による企画を主体に行う形で再始動。
シアターピースや新作初演等も積極的に行い、演者の視点を採り入れた現代音楽の新鮮なアプローチを試みている。
2019年度音楽栗ティック・クラブ奨励賞、および、令和元年度大阪文化祭奨励賞受賞。

>>アンサンブル九条山

村上耕太・田代裕基 二人展「茶禅」

 

村上耕太・田代裕基 二人展「茶禅」

会場:gallery Biga
   京都市左京区浄土寺上南田町2番地
会期:2023年 9月29日(金)~10月29日(日)
   月・火曜日定休
時間:11:00〜17:00

オープニングパーティー
9月30日(土) 11:00 - 16:00

台湾茶席
10月1日(日) 14:00

トークイベント
10月8日(日) 14:00
ゲスト:禅僧 品部東晟

ワークショップ
10月14日(土) 13:00~15:00、16:00~18:00

>>gallery Biga

『未完の天才 南方熊楠』志村真幸

 

『未完の天才 南方熊楠』志村真幸

発行:講談社
新書/ 264ページ
初版年月日:2023年06月20日
ISBN:978-4-06-532636-7
価格 1,034円(本体940円)

なぜ熊楠は完成を嫌ったのか?

驚くべき才能を多方面に発揮しながら、
その仕事のほとんどが未完に終わった南方熊楠。
最新の研究成果や新発見資料をとりあげながら、
熊楠の生涯を辿り、
その「天才性」と「未完性」の謎に迫る!

<熊楠をめぐる13の謎>
・十数年前にとったノートの内容をそらで思い出せる記憶力
・51篇も論考を発表していた「ネイチャー」への投稿を中止
・渡英後、熱中していた植物学の研究を停止
・大英博物館に迎えられてから、何をしていたのか
・語学の天才・熊楠の勉強法とは?
・「エコロジーの先駆者」だが、数年でフェードアウト
・なぜ「希少な生物」だけでなく「ありふれた植物」も守ろうとしたのか
・「人類史上、もっとも文字を書いた男」と呼ばれる理由
・どうして一度も定職に就かなかったのか
・ともに民俗学の礎を築いた柳田国男と喧嘩別れ
・変形菌(粘菌)の新種は発表したが、キノコの新種は未発表
・なぜ夢の研究を長年続けたのか
・集大成となるような本を、どうして出版しなかったのか

志村 真幸(シムラ マサキ)
1977年、神奈川県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。南方熊楠顕彰会理事、龍谷大学国際社会文化研究所研究員、慶應義塾大学非常勤講師。専門は比較文化研究。『南方熊楠のロンドン』(慶應義塾大学出版会)でサントリー学芸賞(2020年、社会・風俗部門)、井筒俊彦学術賞(2021年)を受賞。他の著書に『日本犬の誕生』(勉誠出版)、『熊楠と幽霊』(集英社インターナショナル)など

>>講談社現代新書

安原一郎展

 

安原一郎展

会場:horyuji 不二画廊
   生駒郡斑鳩町法隆寺1-9-33
会期:2023年6月27日(火)~7月9日(日)
   月曜日休み
時間:11:00〜17:00(最終日16:00)

>>horyuji 不二画廊