富岡製糸場写真展 “TOMIOKA” 田村尚子 写真とインスタレーション
19世紀半ば、欧州では蚕の病が流行し、世界一と評されたフランスの絹織物産業は大打撃を受けていました。そこでフランスは蚕を日本から輸入するべく、当時の将軍徳川家茂と交渉。日本からフランスに輸出された生糸や蚕が、フランスの絹織物産業の復興を助けました。フランスはそれと引き換えに、日本の近代化に必要な最新技術や知識の提供を約束しましたが、なかでも1872年に操業した富岡製糸場の設計や運営には、多くのフランス人技術者が携わることとなりました。
また、明治時代、東京遷都の影響も受け、危機的な状況へ陥っていた西陣織を復興させるべく、京都では職工をフランス留学させて、ジャカード織の技術を取り入れて近代化を推し進めました。ジャカード織とは、フランスのジョゼフ・マリー・ジャカールが1801年に開発した「ジャカード織機」で作られる生地です。
このように日本とフランス、両国の発展と友好関係を形作った原点の一つには、絹があったのです。
そんな日仏交流の創成期のシンボルである世界遺産 富岡製糸場の写真を展示する “TOMIOKA” 田村尚子 写真展を、アンスティチュ・フランセ関西で開催することになりました。
国宝「西置繭所」保存整備工事におけるリニューアルオープンのために撮影された、世界遺産 富岡製糸場の未公開場所を含む写真展です。製糸場の歴史資料と交差するインスタレーション展示となります。
また、映画『紅い襷〜富岡製糸場物語〜』を展覧会期間中に上映するとともに、写真家を迎えてトークを開催します。
日時:7月16日(金)~8月7日(土) 11 :00~18 :00
※日曜・月曜休館
※ただし、7月18日(日)、22日(木・祝)、23日(金・祝)は展覧会をご覧いただけます(11時-18時)
会場:アンスティチュ・フランセ関西ー京都 3F サロン
入場無料
映画『紅い襷〜富岡製糸場物語〜』上映
監督:足立内仁章
7月18日(日):13時30分~15時10分
7月23日(金):18時~19時40分
7月30日(金):17時30分~19時10分
会場:アンスティチュ・フランセ関西ー京都 稲畑ホール
入場無料
トーク:齋賀英二郎(建築家)X 田村尚子(写真家)を迎えて
7月18日(日)15時30分~16時30分 ※ル・マルシェ開催予定日
会場:アンスティチュ・フランセ関西ー京都 稲畑ホール
入場無料
展覧会キュレーション:ヴュッター公園+齋賀英二郎(建築家)
主催:アンスティチュ・フランセ関西、”TOMIOKA”田村尚子写真展実行委員会
後援:富岡市、在日フランス大使館、在京都フランス総領事館
協賛:富岡シルクブランド協議会
協力:Vutter Kohen, wyes architects(Kanami Yagi), Echelle-1
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