『ニニフニ 南方熊楠と土宜法龍の複数論理思考』小田龍哉

 

『ニニフニ 南方熊楠と土宜法龍の複数論理思考』小田龍哉

発行:左右社
四六判上製/384ページ
初版年月日:2021年4月12日
ISBN:978-4-86528-019-7
価格 4,500円+税

「南方熊楠のパンクな脳に同調し、共振することのできた、かつてない打楽器的熊楠論が登場した」中沢新一

‟ニニフニ”とは、「一」ではあるが「一」ではなく、「二」でもあるが「二」ではない――、そんな、「距離」や「時間」の状態を考えるための言葉である(本文より)

「日本人の可能性の極限」と評された熊楠と、その盟友法龍。彼らが構想したもう一つの近代が、新たな熊楠像と共に浮かび上がる冒険的論考!

[目次]
プロローグ
第一部 過去の「事」ども
第一章 逆流する学問 ─南方熊楠「事の学」の方法
第二章 「事」に時間を ─「事の学」と井上円了「妖怪学」
第三章 土宜法龍と「事」ども ─真言密教と〈複数の即〉
第四章 逃げ去る土宜法龍 ─安政元年のスキゾ・キッズ
第二部 天上の恋、地上の「事」ども
第一章 「わたし」の霊魂不滅論─交わりの視点から読む南方熊楠・土宜法龍往復書簡(前)
第二章 未完の「南方曼陀羅」─交わりの視点から読む南方熊楠・土宜法龍往復書簡(後)
第三章 バイロジカル・ロマンティック ─恋と戒律と南方熊楠
エピローグ
第三部 資料編 南方熊楠宛土宜法龍書簡 一八九三─一九〇四年(新翻刻)
注釈一覧
あとがき

>>左右社
>>「南方熊楠像を今どう語るのか -幽霊とニニフニ」